2012年05月09日

「おくん瀬」の話

牛深の民話です。

日本昔話 の中で たこの足 として紹介されたお話です。




ずっと昔、白瀬の浜の近くに「おくん」という欲の深いばあさんが住んでいました。このばあさんは白瀬の浜の海藻をとって細々と暮らしていました。
ある8月の暑い日にばあさんは、「カキ」を取りに瀬から瀬に渡って時期はずれの「カキ」を取っていると、ゆらゆらと海藻のように揺れている1本の大きなタコの足を見つけました。しめたと思ってタコの足を力いっぱい両手で引っ張ると足が半分に切れてきました。
次の日も行ってみると、同じところに足が1本揺れているのです。今度は持ってきた鎌で根元から切って持ち帰り高く売りました。
次の日も、次の日も1本づつ足を取っては売りました。
7日目の夜、ばあさんは1本足のタコがしくしく泣きながら、残りの足は切らないでくれと頼んだ夢を見ましたが、「何を」と思って残りの足を取りに出かけました。
ゆらゆら揺れている大タコの1本の足を両手でつかんで引っ張ろうとしたところずるずると岩の間に引き込まれてしまい、ばあさんは海の中に消えてしまいました。

そのせいか、今でもこの瀬の付近にはタコが多いとのことです。(昭和53年牛深市報より)


地元ではこの瀬のことをおくん瀬と呼んでいます。

おくん瀬は、サブマリン号が出航してすぐ右側、天附の港の

防波堤の外に干潮のときだけ見える小さな瀬です。


  


Posted by マリン  at 16:05Comments(8)天草の民話